テーマ:市場経済批判

ジェンダーは誰のために必要か

1 まずは本のご紹介  川口恵美子さんの「戦争未亡人  被害と加害のはざまで」(ドメス出版、2003)を読みました。  内容を簡単に紹介すると、昭和13年頃からサンフランシスコ講和条約までの期間の女性史で、タイトルにある通り、戦争によって夫を失った女性たちの辛酸を描いたものです。  しかし、この本の真に驚くべき点は、ほ…
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死んでも派遣で働くな 6(労働者のための派遣法ができない理由)

 以下の文章はA.センがインドにおける健康保険の制度設計について述べたものですが、日本における派遣法の歩みをあまりにも的確に言い表しているので、少し長いのですが、引用させていただきます。 「不可逆性にかかわる問題 最後に、民間の健康保険に依存する枠組みには、一方通行の道のように、事実上は後戻りできなくなる恐れがある。というのも…
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死んでも派遣で働くな 5(「黒部の太陽」と徴用工問題 編)

 僕が子供の頃、「黒部の太陽」という映画が大ヒットしました。  ネットで調べると1968年の制作公開だったそうで、僕自身はつい最近、TVで見ましたが、なるほどヒットしたのも頷ける内容でした。  ただし、労働法にいくらか詳しい人が見ると、明らかに法律違反があったことが分かると思います。  過酷な土木工事の映画で沢山の建設…
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死んでも派遣で働くな 4 (キャリアアップにだまされない編)

 最近のいくつかの記事で申し上げたように、賃金が恣意的に決定されるとしたら、キャリアとは何を指すのでしょうか。  結論から申し上げると、キャリアという言葉は何も意味しない、ということです。  僕が初めてキャリアという言葉を知ったのは、多分、1980年代中頃でしたが、正直、全く関心がありませんでした。  ところが、198…
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産業革命とIT革命の連続性

 産業革命とは、少品目の品物を大量、かつ低コストで作り出すことが可能になったという社会的な出来事を表す言葉です。  しかし、大量の品物を売り捌く当てがあって蒸気機関などを備えた大規模な工場を建設したのでしょうか。 おそらく、大量生産することで低コスト=低価格の商品を供給し、大幅な利益を上げることができると考えたお金持ちたちが工場…
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キリスト教と倫理

 世界は言葉の向こうにあって、人間は言葉によって技術や道具を開発して世界を利用する一方、実は世界に生かされてもいるのだ、と過去の多くの神話や宗教は考えました。  そして、世界を象徴するような様々な動物や石や鏡や木像を拝んできました。  しかし、近代になって、人々はそうした偶像崇拝に何の意味もないことを発見するとともに、デカルト的…
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賃金決定の恣意性を放置しない

 2月17日の行商人のおばあさんのお話と9日の大根のお話を通して、商品の価格が何らかの法則性に沿って定まるのではなく、恣意的に、ある意味、いい加減に決まっていることを説明しました。  だとすると賃金は?ということが、次なる疑問ですが、多くの方は、むしろ賃金こそ恣意的に定まっていると感じているはずです。  野菜やお魚のお値段が…
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同一労働同一賃金のガイドラインを読む

 同一労働同一賃金については、2016年末にガイドライン案が示されていましたが、昨年末に厚生労働省告示第430号(平成30年12月28日付、以下「ガイドライン」といいます。)として正式にリリースされました。  そこで、確認の意味も含めて、改めて読み直し、その中で、2点、気が付いたことを申し上げます。  なお、ガイドライン本文は、…
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行商のおばあさんから見る高度経済成長と市場経済

 昭和30年代、私の祖母の家には時々、行商のおばあさんが来ていました。  祖母の家は、札幌の琴似にあって、お風呂は銭湯、水道は手押しポンプ、そもそも借家!と決して裕福な家ではありませんでしたが、それでも台所には勝手口がありました。 無駄に土地が余っている北海道ならではの作りだったと言うことでしょうが、その勝手口に腰を下ろして、祖…
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